お城訪問

オッサンがお城を見てはしゃぐブログ

  • 2023/4/23 デザイン変更(テーマ「Minimalism」)
  • 2024/4/14「83.府内城」(2019/5/11訪問)の記事をアップ

29-4.尼崎城

尼崎城に行ってきました。兵庫県尼崎市にあるお城です。

 

※プライバシーに配慮し、一部写真を加工して掲載しています。あしからず。

3月29日に再建天守がオープンした尼崎城。オープン直前だった前回訪問時から、ポスターも更新されていました。天守の周りにNINJAが舞っているのはいいとして、案内看板を持つ怪獣は一体……。

前々回の訪問時には見落としていたと思われる、阪神尼崎駅南口を出てすぐに設置されている寺町の案内です。寺町付近にあった案内板は傷みが激しかったけど、こちらは綺麗ですね。寺町から庄下川を挟んで東に、お城はあります。

お城のマンホールを見つけました。天守と松の木があしらわれ、格好良いです。

庄下川越しの天守。前回とほぼ同じ構図ですが、工事中の柵が取り払われています。

これまで柵越しに見ていた趣深い城址公園の碑と、ようやく直に対面しました。

天守の北側は大型の遊具が設置された公園となっており、遊具のデザインはお城を意識しているようです。

こちらもようやくの対面、天守再建前からあった、戸田「左門」氏鉄公の顕彰碑です。碑にあるように、尼崎城を築城した氏鉄公は、城下町の整備や治水事業なども行ったようです。

再建天守の北西に連なる石垣は、西三の丸の北西縄張ラインを踏襲していると思われ、奥の横矢部分の向こうには不明門が、手前の松のもう少し左には亥之櫓があったようです。

石垣上の塀には狭間が並び、内側には控柱も設けられ、雰囲気があります。

塀の瓦には九曜紋。築城主・戸田氏鉄公の家紋ですが、明治まで城主を務めた櫻井松平氏の家紋でもあります。

北西から、天守を見ます。

現代に蘇った尼崎城。四層四階の威容は、周囲の建物を入れずに撮影すると、当時の人々が見上げた天守に近いのかもしれません。

西からは、ややスリムに見えます。

不明門跡と思われる場所には現在も城址公園の出入口が設けられ、階段の上には高麗門跡のような虎口が見えます。現存遺構ではありませんが、それっぽさが演出されています。

こちらの土塀内側にも控柱、そして石垣内側は土塁状。良いですね。

さらに近くで天守を見上げます。屋根の下側が見えるアングル、大好きです。天守の屋根瓦・鬼瓦にも、九曜紋。

南西からも良いですね。二重の多聞櫓が、いい仕事してます。

天守の碑には、寄贈者の名前があります。安保詮氏に、感謝を。

碑は天守の南東、天守出入口の東にあります。

天守の東に附属する二重多聞櫓の石垣下部には扉がありますが、搬入口か何かと思われ、ここからは入れません。石垣の左に設けられた石段も、上ることはできません。

 

それでは、いよいよ天守の中へ入っていきます。

南の多聞櫓に、出入口の門扉があります。

インターホンのあるお城というのは珍しい気がします。

二階以上は、有料エリアとなっているようです。

撮影可能であることを確認します。ありがたや。

入城券を購入しました。良いアングルの写真です。スタンプも素敵。

まずはエレベーターで最上階(五階)へ。眺望を楽しみます。

西です。かつての外堀・庄下川の向こうが寺町で、お寺建物の屋根が少し見えます。不明門風虎口の高麗門跡風石垣は内側に雁木があり、本格的です。

北です。右側わずかに見える道路(車が二台とまっているすぐ右)の東に西三の丸と二の丸を隔てる堀があり、水門が設けられていたようです。遊具のあるエリアや赤レンガ建物前の道路も、外堀だった模様です。

東です。二の丸や本丸があったエリアです。江戸期には、こちらの方角に天守が見えていたことでしょう。

南です。芝生広場から道路向こうの家々まで西三の丸が延び、家臣屋敷などが並んでいたようです。

特筆すべき展示がこの、可動式タブレット端末です。設置場所から見た江戸期の景色(VR映像)が映し出され、端末を動かすとその角度に応じた景色が見られます。

西の端末映像と実際の景色を見比べると、整備された石垣や土塀の形状、虎口の位置などはある程度当時の様子を再現していることが分かります。

東には端末が設置されていないので北の端末をぐぐっと東へ向けてみると……あっ、ちゃんと天守が見えます!

……と思ったら、東には端末がない代わりに、VR映像の写真が掲示されていました。

最上階から下ります。階下には様々な展示等がありましたが、今回は割愛。

天守北側エリアは階段状になっています。

天守出入口です。入って正面(写真右)に石垣が見えてたり、天井や梁などが木造風のデザインになってたり、ちゃんと「お城」してるのもポイント高いですね。

入城券の写真に近いアングルで撮影。天守北面は内堀風に水が張ってあるので、水面に映る天守も楽しめますね。ビルが写り込んでいるのは減点ポイントでしょうか……。

北から見る、このちょっとずんぐりした姿が、尼崎城らしさを感じられて好きです。

唐破風・千鳥破風・唐破風の並びも美しい。

亥之櫓跡付近と思われる公園出入口、土塀の間から天守を見ます。この角度、ビルが見えなくて良いかもしれません。

 

外から眺めて良し、中に入って良しの尼崎城再建天守。遺構はほぼ消失してしまったものの、(位置も向きも違うけれど)こうして現代に天守が蘇ったことで、ここにお城があったのだと伝え広めることは、素晴らしいと思います。次回訪問する時はじっくり撮影角度を調整し、現代建物の写り込みが無い天守写真を目指します。

 

素敵なお城でした。ありがとう。