お城訪問

オッサンがお城を見てはしゃぐブログ

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9-4.明石城

明石城に行ってきました。

日本100名城(No.58)に選ばれた、兵庫県明石市にあるお城です。

 

※プライバシーに配慮し、一部写真を加工して掲載しています。あしからず。

木々が伐採され、駅のホームから石垣がよく見えるようになりました。ふたつの貴重な現存三重櫓は左が坤櫓、右が巽櫓です。

昨日から、築城四百周年記念イベントが始まっているようです。

天守閣はない。ロマンはある。

記念イベントの一環でしょうか、中堀沿いには、様々なキャッチフレーズの書かれたのぼりが並んでいます。

今回の目的はずばりこれです、城跡碑! 築城四百周年を機に新設されたようで、前回訪問時には木枠で覆われていましたが、太鼓門跡の南に立つその真新しい姿を拝むことができました。

昨日のオープニングイベントでは城跡碑の除幕式が行われたようです。字体も独特で、良いですね。こういう立派な城跡碑、個人的にはあった方が嬉しいです。

太鼓門の櫓門「能ノ門」跡の北側石垣です。中央下側には、やや大きめの石材が鏡石的に配されています。

再現3DCGによるお城巡りアプリがあるようです。本日は坤櫓の内部公開が行われているようですが、今回は未訪です。

南帯曲輪から見上げる巽櫓、大迫力です。そそり立つ高石垣が、たまらないです。

石垣のあちこちに、刻印が見られます。調査によるとその数なんと1445個・86種類!だそうです。

坤櫓台の南東には、高石垣を補強する役割でしょうか、低い石垣が積まれています。

坤櫓台の西には、南帯曲輪から稲荷曲輪へ通じる階段があります。階段の先に、天守台が見えます。

とても立派な天守台ですが、ここに天守が築かれることは無かったようです。

天守台(左)と、天守代用とされた坤櫓(右奥)です。

本丸内から見る、天守台(右)と、坤櫓(左奥)です。

足元に注意しながら、天守台へ上がります。五重の天守が建造可能という大規模な天守台。豊前中津城天守を移築する計画があったようです。

天守台から、坤櫓(北面)を見ます。最上階屋根の朱塗り格子状装飾が、目を引きます。鯱の下には小笠原氏の家紋・三階菱が見えますが、初代城主・小笠原時代の屋根瓦が今も残っているということでしょうか。

天守台は西へ大きく張り出しているので、このように北西から坤櫓を見ることができます。櫓に附帯する土塀も現存だそうですが、北側に短く延びるこの土塀も現存なのでしょうか。

こちらは巽櫓の西面です。一階にのみ、窓があります。

巽櫓の鯱の下にも、三階菱の屋根瓦が見えます。一階には、桐紋。

軒丸瓦は葵紋のように見えますが……(越前)松平氏時代のものでしょうか。

「番ノ門」南石垣越しに、巽櫓を見ます。

本丸と二ノ丸をつなぐ土橋上から、巽櫓を見ます。手前の張り出し部は、本丸東虎口外枡形の一部です。巽櫓の北に延びる附帯土塀も、現存でしょうか。

同じ櫓なのに、角度を変えて見るとまるで別の建物のように印象が変わるのがお城建築の面白いポイントであり、醍醐味だと思うんです。巽櫓の東面は、全ての階に窓が付いています。窓の配置も、絶妙。

両櫓をじっくり比較すると、巽櫓は坤櫓より破風装飾の少ないことが分かります。やはり坤櫓は天守代用ということでゴージャス仕様になっているのでしょうか。

二ノ丸虎口「大ノ門」跡の外枡形状となっている南西張り出し部より、巽櫓東面を正面から見ることができます。

「大ノ門」があったと思われる場所をよく見ると……。

階段の最上段中央に、ふたつの出っ張り。これはもしや、門扉を外へ開かないようにするストッパー的な役割の石材では!? などと(真偽は不明ですが)思わぬ発見に興奮してしまいました。

「大ノ門」跡の外枡形状虎口から階段は東へ折れ、石垣張り出し部の手前で再び南へ折れます。奥には、明石海峡大橋が見えています。

二ノ丸南西に位置する石垣張り出し部は櫓台で、二重櫓が建っていたようです。この櫓の名前なんですが……いくつかのブログでは「貞ノ櫓」とされているのですが、県の資料(史跡明石城跡保存活用計画)では「真ノ櫓」とあります。うーむ。石垣上部に隙間が多く見えるのも気になります。

階段を下り、南帯曲輪から現存三重櫓を見ます。

並び建つ南面からの姿も良いですが、東から望むこのアングルも、素晴らしいと思います。櫓間の土塀と、帯曲輪の竹柵もいい仕事してます。土塀の向こうには本丸御殿があり、城主が暮らしているのではないかというリアリティすら感じる……なんて、言い過ぎでしょうか。(もっとも、明石城の本丸御殿は早い段階で焼失してしまったようですが……。)

現存櫓の南、三ノ丸跡には兜があしらわれた日時計があり、こちらもなかなか絵になります。

 

城跡碑見たさに、前回訪問からわずか一週間後の再訪となりました。なかなか良い撮影が出来ましたが、四度目でも新たな発見、初めての景色があるものですね。まだ四度「しか」訪れていないのだと痛感します。外堀跡や港も未訪だし、見るべきポイントは、まだまだたくさんあります。五度目も、必ずや。

 

素敵なお城でした。ありがとう。