お城訪問

オッサンがお城を見てはしゃぐブログ

  • 2023/4/23 デザイン変更(テーマ「Minimalism」)
  • 2024/4/14「83.府内城」(2019/5/11訪問)の記事をアップ

29-2.尼崎城

尼崎城に行ってきました。兵庫県尼崎市にあるお城です。

 

※プライバシーに配慮し、一部写真を加工して掲載しています。あしからず。

 

まずは、前回訪問から約2ヶ月後、2018年8月18日に撮影した写真がこちらです。

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三階から上が顔を出しており、遠目にもお城だと分かるようになりましたが、下半分は覆われたままで、まだまだ工事中という印象です。

 

そして、こちらが今回訪問時の写真です。

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覆いが取れ、ついに全容が明らかになりました。これは……どこから見てもお城です!

逸る気持ちを抑えながら、阪神尼崎駅を出ます。

 

まずは、現在見ることのできるお城の痕跡や、関連展示などを見て回ります。

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城下町建設当初からほぼ旧状を留めているという寺町の案内板です…って、何故ナナメに撮影したんでしょうか……見づらいですね。(後から思い返すと、前に車が止まっていたような気がしてきました)

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別の案内板はちゃんと正面から撮影していました。傷みがありますが、なんとか読めます。お城はここから、庄下川をはさんで東にあります。

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寺町は今も地名として残り、お寺が建ち並んでいます。

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長遠寺は、築城時からずっとここに在るようです。

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尼崎城とは直接関係ないのですが、佐々成政公の墓碑が法園寺にあります。成政公は尼崎で亡くなったんですね。合掌。

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こちらの本興寺は、かつて旧尼崎城(大物城)本丸の場所に建っていたのを、築城に際して現在地に移転したそうです。

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お城のブログでお寺ばかり紹介するのはどうかと思うのですが、本興寺があまりに立派だったので……。個人的には写真中央の建物が好きなんですが、左の半分切れてる「開山堂」は国指定重要文化財だそうです。

 

寺町はこのくらいにしておきます。

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外観は尼崎城をイメージしたという尼信会館では、尼崎城に関する常設展示があります。

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城下町の絵図です。中央やや右がお城、左の赤く塗られたエリアが寺町です。

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江戸時代の縄張りと昭和中期頃の街並みの比較図です。

建設中の再建天守は、当時の天守があった場所ではなく、現在城址公園がある西三の丸北方に建設中です。諸事情あるのでしょうが……せめて建っていた場所は正確に再現してほしかったと、残念に思ってしまいます。

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そして……これです! 尼信会館の展示で一番見たかった、この精巧な城郭模型! ああなんて素晴らしい……いつまでも眺めていられます。ただ、実際の城跡には遺構がほぼ残っていないため、模型との比較対象がないのは残念です。

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この模型を見るに、建設中の天守は、外観はほぼ忠実に復元されているように思えますが、何故か左右のデザインが反転されてしまっているようです……どうして……。

 

それでは、お城のあったエリアへ向かいます。

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開明橋です。当時ここに橋はなく、もっと北に不明門へとつながる橋が架かっていたようですが…。

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この開明橋の欄干、よく見ると縄張りがデザインされています! 愛を感じますね。

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開明橋を渡ってすぐの所、西三の丸跡にある櫻井神社です。江戸中期頃以降の歴代藩主を祀ってあるそうです。

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神社の境内には、天守の棟瓦があります。瓦の九曜紋は、築城主の戸田氏鉄公の家紋です。

 

本丸跡へ向かいます。

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小学校前に立つ、年代を感じさせる城址碑と、説明板です。四角堀や伏見門があったということは、このあたりは本丸の南、南浜と呼ばれる曲輪の北側にあたるようです。

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本丸跡地に建つ小学校のグラウンドには、尼崎城の本丸模型があります。天守だけでなく、隅櫓まで!

 

本丸の北へ歩きます。

f:id:harapon:20180914130052j:plain三の丸公園、とありますが、ここは二の丸の北側ではないかと思われます……。

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三の丸公園の南、本丸北側に建つのが、尼崎市文化財収蔵庫です。学校跡地をそのまま利用しているようです。

この場所、模型がある小学校のすぐ北なんですね。ということは……。

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そう、収蔵庫のあるここがまさに、天守が建っていた場所なのです! 

学校やら神社やらが建っていればまだ諦めもつくのですが……市立の文化財収蔵庫なら!市が所有している土地なら!ここに天守を再建することは十分可能だったんじゃないでしょうか!

……すいません、取り乱してしまいました。でも、せっかく天守が再建されるというのに、この場所に建てられなかったことが、本当に、本当に残念でならないんです……。

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収蔵庫には、尼崎城に関する展示も多くあります。城下町全域の復元模型!

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本丸の精密模型です。尼信会館の模型と違って本丸だけをクローズアップしているので、巨大でリアルです。これもいつまでも眺めていられます。

 

位置と形状の不正確さには不満があるものの、遺構がほぼ残らないお城に、こうして実物大の天守が建てられることは素晴らしいことだと、心からそう思います。だって、「昔ここはお城でした」という看板だけがあるのと、ほぼ当時と同じ見た目の建物が建っているのとでは、全然印象が違うものですから。

 

それでは終わりに、建設中の天守写真をまとめておきます。

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外観はほぼ完成しているように見えます。一階がまだ白くないですけど。

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石垣もまだ途中ですね。

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西側の石垣・石段も形が見えてきました。

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こちらはまだこれから手が入っていきそうです。

f:id:harapon:20180914132756j:plain石垣と、塀と、天守。良いですね。

 

素敵なお城の完成を、楽しみにしています。

ありがとう。