松山城に行ってきました。
現存12天守のひとつで、日本100名城(No.81)に選ばれた、愛媛県松山市にあるお城です。
事前に調べれば調べるほどその魅力に期待値が高まり続け、観光客の少ない平日に時間確保できた途端に、我慢できず訪問しました。
※プライバシーに配慮し、一部写真を加工して掲載しています。あしからず。
JR松山駅から伊予鉄(路面電車)に乗り、大街道駅で下車し、歩きます。
東雲中学校・高校の門横にある石垣です。門の奥まで続いていましたが、当時の松山城のものでしょうか。この辺りには東郭があったようですが。
松山城は勝山の麓に三之丸と二之丸、山上に本丸があります。
まずは、本丸を目指します。
顔出しパネルの先に、松山城ロープウェイのりばが見えます。
ロープウェイとリフトを選択できたので、待ち時間のないリフトに乗り、本丸へ直行します。
慣れないリフトに恐怖していたら山上に天守の姿が見えたので、慌てて撮影しようとした時にはもう見えませんでした。しょんぼり。(写真では木の陰からわずかに屋根が見えます)
リフトを下りてすぐ、大きな説明板「松山城へのいざない」があります。現在は城山公園となっている現在のマップと古絵図、沿革、各郭の説明、年表と、情報てんこもりです。
説明板を過ぎ、坂を上ると…。
うおお、 石垣! 櫓!
奥にも櫓(巽櫓)! うひょー!
のっけからテンションが大変なことになっています。
巽櫓方面には行かず、石垣を右手に見ながら東へ歩きます。
石垣の説明板です。城内にはこのような説明板が充実しており、現地で知識を得る際と、訪問後ブログを編集する際にとっても助かりました。
来たばっかりなのにもうたまらん…いい…石垣すごくいい…。
この櫓へ続く隅の勾配の美しさといったら。隠門続櫓の変わった形状は、下からでも分かります。
隅が鈍角な部分も良いですね。
石垣の美に酔っていると、門跡らしき場所に着きます。
説明板によると、揚木戸門跡のようです。礎石が綺麗に残っています。
待合番所は、人が座っているベンチあたりにあったのでしょうか。
ふおおおこの勾配! 鼻血が出そうです。
中央奥が大手門跡のようです。
大手門を越えると下山ルートなので、右手の坂を上ります。
坂の上には太鼓櫓、そして奥には天守が見えたところで、ここからトラップの始まりです。天守方向へ直進するのと、人が来た方に右折するのと、ルートが分岐します。
太鼓櫓を越え、天守めがけて直進すると、中ノ門跡です。礎石らしき石が見えます。
このまま天守へたどり着けそうですが、残念ながらこちらのルートはフェイクで、この先は行き止まりです。現在は行き止まりのはるか手前、中ノ門のすぐ奥に柵が設けられ、先に進めません。
石垣を模したホース格納箱、景観への配慮が感じられます。消火設備の多さは、何度も戦災や放火に悩まされてきた松山城ならでは、でしょうか。
正規ルートへ向かうため、太鼓櫓の手前まで戻ってきます。
太鼓櫓の前を右折すると、説明板があります。
太鼓櫓の前から180度ターンした所にある、戸無門です。
名前のとおり、扉がありません。
戸無門を越えて見下ろすと、先ほど通った待合番所跡がはるか下に見えます。
次なるトラップ、筒井門と隠門です。
こちらは筒井門です。
このまま門を越えてゆくと見えませんが、右手の石垣を回り込むと…。
隠門があり、筒井門へ攻め込む敵を急襲するというわけです。フェイクルートに隠しゲート…あまりのギミック満載っぷりに興奮が限界突破です。
筒井門の内側には、工事概要が掲示されています。
筒井門をくぐります。戸無門と筒井門・隠門は門の上部に格子欄間が設けられています。
筒井門と隠門との位置関係が分かるよう撮影します。
下からも見えていた、特異な形状の隠門続櫓です。
筒井門を越えて直進すると石垣と塀に阻まれ、右折します。
松山城の別称・金亀城の由来が紹介されています。
次は、太鼓門です。
説明にある石垣の剥離っぽい箇所が見えます。
太鼓門の東にある巽櫓は…木で見えません。
太鼓門をくぐります。
塀の控え柱は、下半分が石材になっています。
北側からは、巽櫓がよく見えます。
井戸の上屋が、城内で最初の再建建造物だそうです。
井戸の東にあるトイレと売店は長屋風で、城内建造物とよく調和しています。
太鼓門の西にあるL字型の大型櫓、太鼓櫓です。
太鼓櫓の北からの眺めです。
北を見ると、奥に本丸本壇の連立天守群が見えます。手前は、馬具櫓です。
馬具櫓は城内唯一のRC造による復元建造物で、管理事務所に使用されているそうです。
馬具櫓付近から南を見ます。石垣の下には、中ノ門から先のフェイクルートが見えます。
馬具櫓と反対側、東側へ歩きます。
玉薬土蔵跡は、遺構を埋め戻しているのか、よく分かりませんでした。
南北に長い本丸広場の、東側石垣です。
再び本丸広場の西側石垣です。複雑な屏風折れが続く石垣の上には、渡塀があったようです。
本丸広場の中央です。
よしあきくんと記念撮影を終え、いよいよ本丸の中枢へ向かいます。
天守が近付いてきます。ワクワクしすぎてどうにかなってしまいそうです。
本丸とその中枢、本壇の説明です。
本丸本壇へ向かいます。
チケット売り場を越えると…。
この光景ですよ。石垣上にひしめき合う建造物群。とんでもない迫力、密度。多分もう「ほえー」「これは…」「すごい…」しか言ってなかったような気がします。完全なる語彙力の喪失です。
紫竹門東塀を右折します。
ここの控柱は上から下まで石ですね。
北を向けば、正面に天守。ほえええ。ふおおお。
木製立札タイプの説明板は城郭に溶け込んでいて、写真の中でも邪魔をせず、素晴らしいと思います。
右折し、一ノ門をくぐります。
枡形だし坂だしぐるり櫓に囲まれてるしなんかもうすげえプレッシャーです。
左折し、二ノ門をくぐります。
二ノ門の先、左手には…。
うわあああ天守! え?なに?何この石垣?美しすぎるんですけど??
天守内に入るには、まだまだ関門があるのです。
本壇配置図です。この密集感、要塞感。
ちょっとだけ遠回りします。
天神櫓です。
天神様が祀ってあります。城内に神社があるのは珍しくありませんが、櫓がそのままお社と化しているのはあまり見かけない気がします。
では、天守へ。
天守脇にある三ノ門です。
遠くからだと小ぶりに見えますが、間近で見上げるとド迫力です。
三ノ門をくぐると、正面に南櫓があります。
三ノ門南櫓に連なる、筋鉄門東塀です。
右折すると、筋鉄門です。ここにも格子欄間が見えます。
筋鉄門の左右には、大小天守がそびえています。
筋鉄門をくぐります。
筋鉄門を越えると、ようやくたどり着いた松山城の最奥、天守広場です。連立天守は、大天守含む四つの建物が多聞櫓や門で連結された最終防衛ラインです。
連立天守の内側から、構成建物を順に見ます。
まずは小天守です。松山城には珍しい、色白美人の櫓です。外壁に突き出た梁がダイナミック。
小天守から西へ伸びる多聞櫓です。
連立天守の南西にある南隅櫓です。
南北の隅櫓をつなぐ十間廊下です。
連立天守の北西にある北隅櫓です。
唐破風に葵の御紋が見える玄関と、北隅櫓から東へ伸びる玄関多聞櫓です。
玄関多聞櫓は、内門に接続します。
そして内門の東が、大天守です。
幾重にも張り巡らされた防衛ライン。様々な敵を欺くギミック。そしてこの強固な連立天守です。強い…このお城、あまりにも強すぎます。難攻不落の要塞感がビンビンです。この強さ、実際に歩いてみないとなかなか伝わらないかもしれません。
(その2へ続く)