岡山城に行ってきました。
日本100名城(No.70)に選ばれた、岡山県岡山市にあるお城です。
今回は100名城スタンプラリーのほか、周辺遺構を見て回ることが主目的です。
※プライバシーに配慮し、一部写真を加工して掲載しています。あしからず。
まずは西の丸西手櫓が見える駐車場を南下し左に曲がった先に見える、西の丸石垣です。高石垣がまっすぐ続いており、本丸から離れた場所にこれだけの石垣が残っていることに驚きです。電柱には「丸の内一丁目」とあります。
石垣沿いに東へ歩くと、虎口があります。
二の丸から二の丸内屋敷(西の丸)への出入口・石山門跡です。石垣の焼け跡に、空襲の凄まじさを感じます。
石山門付近の石垣には、刻印らしきものも見られます。
西の丸は藩主の隠居所だったようです。昭和期まで残っていた隠居御殿が取り壊されたのは残念ですが、石垣と西手櫓はよく残ってくれました。
西の丸の西側にある駐車場から、石垣と、その向こうに天守が見えます。
この石垣は一体、何でしょうか。
「烏城みち」を通り、謎の石垣へ接近します。歩道の左にある石垣も気になりますが……。
謎の石垣の正体は、旧岡山城の跡地だったようです。
「宇喜多氏築城以前岡山城本丸址」とあります。池田光政公の代には、池田家祖先を祀る廟所が置かれたそうです。
旧本丸跡は現在、駐車場になっています。東には現岡山城本丸があり、中段の石垣と天守、電柱の向こうには月見櫓も見えます。
西側から見る天守は、ずいぶんとスリムです。
旧本丸跡から、南へ歩きます。
旧本丸跡の東には桜馬場が、南には桜門があり、二の丸内屋敷は桜門を境に「西の郭」と「東南の郭」に分かれていたようです。
桜門のすぐ南、東南の郭にある対面所跡です。大きな長屋門は、城外から移築されたもののようです。現在の対面所跡には林原美術館があり、周囲には石垣が残っているようですが、訪問時には見逃してしまいました。
県立図書館の東には、東南の郭と二の丸をつなぐ橋と内堀の跡が一部復元的表示されています。二の丸から内堀に架かる橋を渡ったところに、外下馬門があったようです。
水面から出ている円柱が橋脚跡、奥に見える石垣が外下馬門の北側石垣です。
外下馬門北側の石垣から北には、内堀沿いの石垣が残っているようです。
本丸へ向かいます。
本丸を囲う内堀は、当時のままよく残っているようです。左に土橋と、下の段石垣が見えます。
土橋から内堀東側を見ます。内堀の幅は広く、土橋は、長いです。
土橋の先には、大きな「烏城公園」の碑と、背の低い石垣があります。内下馬門の枡形跡です。背の低い石垣の間には高麗門が、左奥の石垣をまたいで櫓門が建っていたようです。
内下馬門の櫓門付近から、枡形内部を見ます。このあたりの石垣には、巨石が多用されています。
下の段南側には、いくつかの櫓や建物跡などが平面復元されているようですが、説明等は見当たりません。
本段の見事な高石垣です。左下の方がややはらんでいるようにも見えますが……。
このあたりは宇喜多秀家公築城時の石垣なんですね……まだ技術の未発達な時代に、よくまあこれだけの高さに積み上げたものです。
石垣継ぎ足し箇所です。なるほど、左側と右側では積み方が異なります。
低い石垣は、崩落防止の「はばき石垣」というやつでしょうか。
六十一段の雁木を挟んで建つ、六十一雁木門です。上門のみ復元されていますが、雁木の下には下門(櫓門)があったようです。
左の石垣から、雁木を遮るように櫓門が建っていたようです。
天守台も宇喜多秀家公築城時の古いもので、地山を覆うように築かれているようです。
自画自賛美麗ショットその1、北から見る天守です。青空に映える黒色の壁面と金色の鯱・鬼瓦! いびつに突き出る初重の形状! 岡山城天守の特徴・魅力を凝縮しています。
最上階からの眺めです。雲の形も、なんだか綺麗です。
自画自賛美麗ショットその2、南から見る天守です。北から見るのとガラリと印象変わるのが岡山城の面白いところです。空の青と雲の形状も美麗。
下の段から鉄門跡を見ます。石段上の石垣間に、櫓門が建っていたようです。
下の段西側の石垣上に、こちらの雁木から上ってみます。
このあたりが修覆櫓跡で、奥に見える石垣の先には太鼓櫓が建っていたようです。
左手前が中の段の伊部櫓台です。奥の石垣とはずいぶん色も積み方も違って見えます。
お城を堪能した後は、お城模型を堪能します。
岡山駅の西側にある、岡山シティミュージアムです。ここに、元禄期の岡山城本丸を復元した超精密模型が展示されています。
その模型がこちら!
これはちょっと……すごすぎて言葉を失います。これまで見てきた城郭模型とは精巧さの次元が違います。
スケールは200分の1だそうです。内堀の向こうに内下馬門と太鼓櫓が見えます。内下馬門の背後にそびえる大納戸櫓の巨大さに目を奪われます。
下の段南側です。なるほど、見てきた石垣基礎と建物の位置がおおよそ一致しているように思えます。
六十一雁木門です。櫓門の位置を確認できます。
廊下門の脇には、北側の建物(花畠御殿)から直接本段に行ける廊下が見えます。
中の段です。大納戸櫓、実にカッコイイ。
それにしても建物がぎっしりみっちりです岡山城。廊下門周辺の複雑な廊下の構成が、めちゃめちゃ素敵です。
今は広場な天守前も、御殿がみっちり。
建物名称入り模型の説明板です。もう本当にこの模型大好きです。うちに持って帰りたいくらい。(置き場所ありませんが)
本丸以外はすっかり市街地化してしまっていると思いきや、意外にも立派な石垣がたくさん残っており、周辺遺構の散策だけでも充分に楽しめたし、まだ見逃している遺構もあるようなので、また是非訪れたいと思います。
日本100名城スタンプラリー、こちらで7城目となります。
素敵なお城でした。ありがとう。